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遠山悦子金地背景 テンペラ

 

2011 3月3日(木)〜12日(土)
会期中無休 11:00 - 6:30

日本の自然が生み出す "うつろいゆく美 " を描き留めるのが 遠山さんの絵で その象徴としての主題が桜であり ここ10年 は桜を追って全国を廻っています。この美意識の根源は絵を始 めて間もないころの「体験」にあります。  

 冨士の裾野で芒の原を写生していた時のこと。空を覆ってい た雲の隙間から洩れる陽光が幾本もの光の矢となって冨士の山 に刺し注がれました。すぐに雲間は拡がり見慣れた冨士に変わ ってしまいましたが三島に生まれた遠山さんも初めて目にした 光景でした。僅かな時間のことでしたが 天と地が一体となっ た荘厳で神秘的な造形美の感動は今も記憶に残っています。  

臥龍桜  和紙・卵テンペラ  30号P